2021 信州大学(医・理・経・工) 数学 大問4 解答&解説
こんにちは。もりすです。
今回は、信州大学(前期) [医・理・経・工]共通数学の大問4の解説を書いてみました。
大問4は空間ベクトル(数学B)に関する問題ですね。
(問題)
四面体に対し, , , とおく. 辺 を に内分する点を,それぞれ とし, 辺 を に内分する点を,それぞれ とする. このとき,以下の問いに答えよ.
(1) 4 点 が同一平面上にあることを示せ.
(2) 4 点 が定める平面と直線 との交点を とするとき, ベクトル を を用いて表せ.
私の解答
題意より,
,
, ,
(1)
4点 が同一平面上にある.
を満たす実数 が存在する.
これを示す.
ここから,
以上より,4 点 は同一平面上にある.■
(2)
(1) の平面を とする.
は 上の点なので,
( :実数) …… ①
と書ける.また, は一直線上にあるので,
( :実数) …… ②
と書ける.①より,
…… ①'
②より,
…… ②'
は互いに1次独立であるから,①' と ②' を比較して,
すなわち
この連立方程式を解いて,
以上より,
…(答)
いかがでしょうか.
解いた感じでは,入試基礎問題かなと思いました.教科書内容と言っても過言ではないです.どちらの問題も頻出問題なので,しっかり勉強してきたかどうかが問われました.
(1)は同一平面上にある条件をそのまま使って証明できます.空間ベクトルでは一番といっても過言でないくらい重要な部分ですので,ここを落としてしまうと結構痛いです.
で作られる平面を とするとき,点が平面 上にある条件は,以下の2つです.
①
②
このどちらかを満たす実数 が存在することが条件になります.ちなみに②の式を始点 に変更すると,係数は少し違いますが実質同じ式が出てきますので,どちらかを押さえておくと良いでしょう.
(2)は(1)の考え方に加えて,3点が一直線上にある条件(共線条件)を利用して解き進めることになります.こちらも平面ベクトルではトップ3に入るくらいに重要な部分です.
点 が直線 にある条件は,
となる実数 が存在することです.
この系統の問題は,定期考査から入試問題まで幅広く出題されますので,位置ベクトルが不安な方は今一度復習して,試験に出てきたときは得点源にできるようにしていきましょう.
長くなってしまいましたが,ここまで見ていただきありがとうございました.
それでは,大問5以降は次回の記事で.